減量の最終仕上げ?失敗しない水抜きとは、やり方と注意点を解説

ボディコンテスト
この記事を書いた人
編集長 | 石田 真一朗

埼玉県出身、二児の父、フィジーク競技歴4年。フィットネスブランド VEROMAN FIT の代表で、美ボディ知恵袋の編集長。ボディメイクに励む人やボディコンテスト競技者にとって有益なサイトを作りたい。SNSで絡んでくれたら100%反応します。

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水抜きとは?その目的と効果

水抜きとは、ボディコンテストの直前に行われる、体内の余分な水分を排出するテクニックです。これにより、筋肉の輪郭を際立たせ、見た目を引き締める効果があります。ボディコンテスト競技者が仕上げとして取り入れている人の多い手法です。

水抜きの目的

  • 水抜きで筋肉の定義を強調する
    水分を減らすことで皮膚が薄くなり、筋肉のカットがはっきりと見える。
  • コンテスト前にむくみを解消
    体内の余分な水分を排出し、顔や手足のむくみを取り除く。

水抜きの効果

正しく行えば、ステージでの見た目が劇的に改善します。一方で、体重そのものが減るわけではないため、減量期の仕上げとして活用するのがポイントです。

よくある質問:筋肉の大部分は水なのに、しぼんで見えないの?

筋肉の約70%は水分で構成されています。水抜きで体内の水分を減らすと聞くと、「筋肉がしぼんでしまうのでは?」と不安になる方もいるかもしれません。しかし、正しい方法で行えば、筋肉はしぼむどころか、むしろ張りのある見た目を実現できます。

水抜きの際に重要なのは、筋肉の中の水分を保ちながら、皮膚下や余分な組織の水分を排出することです。筋肉内の水分が適切に保たれていれば、カリウムや塩分のバランス調整によって筋肉がふっくらと張り、ステージ映えする状態を作ることができます。一方で、極端な脱水や塩分不足は筋肉をしぼませる原因になるため注意が必要です。

具体的には、炭水化物を適量摂取することで、筋肉内にグリコーゲンを蓄え、それに伴って水分も筋肉内に保持されます。これにより、筋肉が立体的に見えるのです。つまり、水抜きはあくまで「余分な水分」を調整する方法であり、筋肉そのものを犠牲にするものではありません。

この原理を理解すれば、水抜きが筋肉の輪郭を際立たせる強力なテクニックである理由が分かるはずです。正しい手順で行い、しぼんだ印象ではなく、引き締まった美しい体を目指しましょう!
正しく行えば、ステージでの見た目が劇的に改善します。一方で、体重そのものが減るわけではないため、減量期の仕上げとして活用するのがポイントです。

水抜きのやり方を時系列で解説

コンテスト3日前:水抜きの準備と水分摂取増加

目的:
水抜きのために体内に大量の水分を取り込み、利尿作用を促すことで、余分な水分を排出しやすい状態を作ります、たくさんおしっこしましょう。

具体的な方法:

  • 水抜きのために水分摂取量を増加
    目安は体重×40~50ml(50kgの場合、2~2.5リットル)。一気に飲まず、1日を通してこまめに摂取します。
  • 塩分の調整で水抜き体制を整える
    塩分摂取を控えめにする(加工食品やスナック菓子を避ける)。鶏むね肉や蒸し野菜などの自然食品を中心にする。
  • カリウム摂取を意識した水抜き
    以下の食品を取り入れてください:
    • バナナ
    • アボカド
    • ほうれん草(軽く茹でて調理)
    • じゃがいも(蒸しまたは焼きで塩分を控える)
    • サツマイモ(皮付きで蒸す)
    • キウイやオレンジなどのフルーツ

    調理法として、茹でるか蒸すことで余分な脂質を加えずにカリウム摂取が可能です。フルーツはそのまま食べることで手軽に摂取できます。

コンテスト前日:水抜きの本格的な水分制限

目的:
水抜きの仕上げとして、水分摂取を制限し、体内から余分な水分を排出しつつ、筋肉の張りをキープします。

具体的な方法:

  • 水抜きのための水分摂取減少
    摂取量の目安は体重×10~20ml(50kgの方は500~1リットル)。昼までに必要な水分を摂取し、夕方以降は控えます。
  • 塩分を適度に摂取し水抜きを完成
    筋肉の張りを維持するため、少量の塩分を摂取します。塩を振った鶏むね肉やサーモンがおすすめです。
  • 軽めのトレーニングで水抜きを促進
    ストレッチや軽い筋トレを行い、血流を促進します。ただし、体に過度な負担をかけるような激しい運動は避けてください。

コンテスト当日:水抜きの最終調整

目的:
コンテスト当日、水抜きを完了させ、見た目を最大限に引き締めた状態でステージに臨みます。

具体的な方法:

  • 水分摂取を最小限に抑えた水抜き
    口の乾きを防ぐ程度に、一口ずつ飲む(50~100ml程度)。ステージ直前まで控えるのがポイントです。
  • 塩分を補給して水抜き効果を維持
    ポテトチップスの無塩タイプや、塩をかけた鶏むね肉で適度に塩分を補給します。
  • 炭水化物を摂取し筋肉を張らせる
    バナナやサツマイモを少量摂り、筋肉の張りを高めます。オートミールを少量のお湯で柔らかくして摂取するのも効果的です。

水抜き成功のポイントと事前リハーサル

水抜きの成功は、事前にリハーサルを行い、自分の体がどのように反応するかを把握することが重要です。本番の結果を左右するため、以下の状態が目標です。

水抜き成功のサイン

  • 筋肉の輪郭が際立つ
    皮膚が薄くなり、筋肉のカットやラインが鮮明になっている。
  • むくみが解消されている
    顔や脚、腕の余分な膨らみが消え、全体的に引き締まった印象。
  • 筋肉の張りが適度にある
    筋肉がふっくらとした立体感を持ち、しぼんだ印象がない。

事前リハーサルの進め方

1か月前にリハーサルを行うのがおすすめです。この期間で次のことを確認してください:

  • 摂取する水分量が適切か
  • 摂取した塩分やカリウムの効果が十分か
  • トレーニング内容が負担にならないか

理想的には、むくみが解消し、筋肉の輪郭が際立つ感覚を掴むことが目標です。

水抜きの注意点

水抜きは身体に負担をかける行為でもあります。以下の注意点を守り、安全に行いましょう。

  • 健康状態を確認する
    持病や体調不良がある場合は水抜きを行わないでください。
  • 無理をしない
    脱水症状や体力低下を防ぐため、頭痛やめまいがあれば中止し、水分を摂取してください。
  • 塩分やカリウムのバランスを意識する
    塩分やカリウムの摂りすぎ・不足は逆効果です。適量を守りましょう。

ボディコンテストにおける水抜き方法まとめ

水抜きは、ボディコンテストでの見た目を仕上げるための重要なテクニックです。「コンテスト3日前」「前日」「当日」のスケジュールに従い、計画的に実施することで、ステージ上でのパフォーマンスを最大化できます。ただし、無理は禁物。健康を最優先に考え、自分の体調に合わせて調整しましょう。